2014-15年度 ネパール国スリ・ジャナタ小学校給食費他支援活動報告

この度は、標記支援活動に多大な協賛をいただきありがとうございました。昨年9月に学校訪問し、支援金を手渡してまいりました。そのときの様子をご報告します。また、給食費他の支援以外では、写真にもありますとおり屋根の修理と女子トイレの設置が緊急の課題であることも分かりました。この支援活動は、1年単位に3年ほど継続したいと考えています。今後ともよろしくお願いいたします。

■活動の発端

当クラブでは、2011年に米山奨学生としてバスネット・エソダさんを受け入れました。エソダさんに2回目の卓話をお願いした際、家族やご主人と共にスリ・ジャナタ小学校の給食費他の支援をしていることを知りました。エソダさんとしては、ロータリークラブの「奉仕の精神」に触れるうちに、自分でもできる範囲の奉仕をやろうと決心したそうです。その話を聞き、理事会にてクラブとしても応援すべきであると決定し支援金を送りました。

■活動の展開

その後、横浜戸塚中央クラブにも伺ってエソダさんの卓話を通し、支援金のお願いをしたところ快く応じて頂けました。同時に、2590地区の金子厚一国際奉仕委員長のお骨折りで、地区内の他の7クラブにもエソダさんの「卓話」+私やクラブの伊東亨国際奉仕委員長の「協賛のお願い」のキャラバンを行なうことができました。その結果、10クラブから合計621,000円の協賛を頂くことができました。ここまでを第1の事業としました。(27年4月末現在)

 第1事業だけでは十分な資金とはいえないことから、第2の事業として、2015年度の地区補助金に応募することにしました。応募の条件が「持続可能な支援」とすること、「広く効果が見られる」こと、必要な「報告がなされること」などからクラブ内で何度も協議して、単なる給食費(年間で児童230人の給食材料費が計90,000円)支援でなく、畑を借りて給食に使える材料を育て、地域の人の力を借りて管理し、児童の教材や教育プログラムにもしつつ体力の向上につながる野菜を栽培にするための資金援助と位置付けて応募しましたところ、先日地区補助金の認証をいただくことができました。

■ネパール訪問

①学校訪問
 こうした支援は、単にお金を送ることが目的ではありませんので、支援先の場所や人の顔が見えたほうが良いことから9月にエソダさんの案内で、当クラブから会員・事務局5人、近隣の横浜戸塚東クラブから会員・事務局とその家族4人、横浜西クラブ1人の計11人で学校訪問を行ないました。全校児童230名、先生方・地域の方々から想像もできないくらいの大歓迎を受けました。子供たちの愛らしい踊りや感謝状もいただきましたが、何よりの歓迎は一人ひとりの澄んだ瞳とその目の輝きでした。
 現地に来なければ分からない今回の支援の価値の大きさを実感しました。そして、本当に喜んで頂いている姿を見ることができて、参加者一同大変感激しました。
 校長先生の歓迎の挨拶の後で訪問の挨拶をしましたが、めったにない機会だと思い「ロータリーとは何か」を炎天下で聞いている子供たちに話してしまい、かわいそうなことをしました。

また、今回の支援金は近隣クラブや2590地区の貴重なお金を使った活動ですから、お互い責任を持って交流することができるように「覚書」を交わすことにして、当日署名し交換しました。 子供たちには全員分のノートやお菓子、サッカーボール等多くのおみやげを渡して喜んでもらいましたし、野菜畑に掲げる「看板」も日本で作って持って行きました。  

②観光の様子

 山と神々の国ネパールは魅力いっぱいの観光地でもあります。ネパールのスイスと呼ばれる「ポカラ」のホテルからはマチャプチャレやアンナプルナ、ダウラギリを望めます。 ボダナートにあるネパール最大のストゥーバ(仏塔)は人の顔(目)をかたどった建物で、チベット仏教の一大巡礼地として信者と観光客で賑わっています。
 エベレストを見るための周遊フライトも特筆すべき内容でした。20人乗りのプロペラ機で片側に一人ずつ座り片道30分間世界の屋根を鑑賞します。ハイライトはエベレスト山で、山が見えてくると一人ずつコクピットに行き眺めることができ本当に感激しました。

また、パティシュティナートは、ガンジス河の支流のほとりにあり、インド亜大陸にある4大シバ神を祭るネパール最大のヒンズー教の大寺院で多くの巡礼者が訪れます。ここでは毎日、死者の火葬が行なわれています。牛や猿や鹿や鳩も人間と同じ動物らしく、多くの獣が徘徊していますが、その臭いと人を焼く臭いと煙が充満し、満員電車並みの観光客の数も手伝って、充分すぎるほどの「カルチャーショック」間違いなしです。

 その他、世界遺産となっている中世から続く3大王国の美しい宮殿や寺院等も現在も使われる現役の建物で、タイムスリップしたような不思議な感覚になります。

■今後の課題

  実は、スリ・ジャナタ小学校の支援は給食の継続と同時に、穴の開いたトタン屋根の補修及び恒久的な屋根の建設と女子トイレの設置が要望されています。こちらについては、当初から横浜本牧ロータリークラブが取り組んでいただいています。現地の実情に合わせた効果的な支援が実を結ぶことを願っています。

■事業の種類

・第1の事業
 横浜戸塚ロータリークラブが提唱し2014年から開始した支援事業で、国際ロータリー2590地区内でこれらの支援内容に賛同する複数のクラブの協賛金で行なわれる事業

・第2の事業
   第1の事業を発展させたもので、国際ロータリー第2590地区の2014-2015年度の未来の夢計画に基づく「地区補助金」とそれに連動して支払われる横浜戸塚ロータリークラブの国際奉仕委員会の予算で構成した事業

事業の実績(平成27年4月末日現在)

第1の事業(合計621,000円)   

1.横浜戸塚RC      10万円

2.横浜戸塚中央RC  10万円

3.川崎中央RC        5万円

4.新横浜RC     5万円

5.川崎幸RC          5万円

6.横浜泉RC          5万円

7.横浜磯子RC    2万1千円

8.横浜戸塚東RC   5万円

9.横浜本郷RC   10万円

10.横浜泉RC     5万円

第2の事業(合計382,500円)

1.地区補助金        3000ドル=306,000円

2.横浜戸塚RC国際奉仕委員会        76,500円   

 合計               1,003,500円